終末の人類2

485 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
「暇・・・じゃの」
窓からぼんやりと月明かりを眺めながら妲己は呟いた。
どこかの集落を丸ごと捕虜にしたらしく部下たちはその処理で皆忙しくしている。
そのため誰も妲己を構ってはくれない。
性交をしようかとも考えたが今いる奴隷たちにもなんとなく愛想が尽きてきている。
読書や料理の類などはもとよりする気がない。
その他暇つぶしの類も興が乗らない。
一言で言ってしまえば妲己は退屈していた。
基本的に彼女は飽きっぽい上に我儘である。
遊戯の類はもとより捕まえてきた彼女専用の奴隷は半年もたてば他の淫魔のところにまわされるか捨てられるかしてしまう。
しかも退屈が度を過ぎると女王という身分でありながら部下の目を盗み、こっそりと外出してしまうのである。
淫魔といっても妲己は肉弾戦では普通に弱い。
というか一人では着替えもままならない女王様である。
一歩間違えばというよりは正体が知れればほぼ確実にレジスタンスに捕まってしまう。
そうならないためにもお付きの淫魔達は彼女が満足するような新しい奴隷を探すのに必死なのであった。
今日もまた忙しい合間を縫って一人の男が部下たちによって彼女の前に連れてこられていた・・・


「ちぇんじ!」
「は・・・・・?」
両手両足を縛られ、猿轡をされた男を一目見るなり意味不明な英語を叫んだ妲己に対し部下たちはぽかんとした表情になった。
「人間たちの世では気に入らない娼婦に対してそう叫ぶそうじゃぞ?」
「つ・・・つまり今回の男はお気に召さないと?」
「当然じゃ。このような貧相な体の優男など興味がわかんのぉ」
「また・・・・ですか」
部下たちの顔が苦渋に歪む。
妲己の男の趣味というのは気分によって大きく変わる。
そのブレ幅はすさまじく若いイケ面から肥えた醜面の中年、果ては老人まで様々なのである。
ちなみに今回部下たちが連れてきた男は細身でさわやかな二十代の好青年・・・妲己の三日前までの好みである。

486 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
「お・・・お待ちください。このものは昨日とらえた集落の中でも一番の好青年で・・」
「しかも正義感に熱く、他者に優しい上に器用だ、とでもいうのじゃろう?」
「・・・・・・しかも、集落の女性の一人と相思相愛の仲であり・・」
その言葉に興味のかけらも無さそうだった妲己の目が輝き始める。
妲己にとって隣の芝はどこまでも青く・・・・
「その女性自身も相当な美女でございます。」
その芝の持ち主が素晴らしければ素晴らしいほど芝の価値が上がる。
『他人の者ほど欲しくなる。』
妲己の趣味の一つであり、
悪癖でもある。
「ほぉ!してこの者の名はなんと?」
「トモアキと言うそうです」
「トモアキ!よい名じゃ!気に入った!、とりあえずその者の声を聞いてみたいのぉ!」
先ほどまでとは全く逆の反応を示す妲己に部下たちは安堵の表情を見せ、
男の猿轡を外す。
「ほら、妲己様に挨拶をせんか」
「・・・・あんたが淫魔のボスか・・・・、あんたに提案がある。」
猿轡を外されるか否や真剣な表情でトモアキという名の男が喋り出す。
「な・・・・」
失礼な態度に対しまた妲己が気を悪くされてはたまらないとばかりに慌てふためく部下たち。
ほとんどの者は強がるか自分の保身のためのごますりや命乞いをする。
まさか囚われの身の癖に交渉をするなどとは思いもよらなかったのである。
「ふむ?面白そうじゃの?続けても構わんぞ?」
そんな部下たちの様子を面白おかしく眺めながら妲己が続きを促す。

要約するとトモアキの提案というのは人類と淫魔の『共存』であった。
淫魔が人類を支配するのではなく、ともに協力し合い、共存していくという提案。
そのための方法やら歩み寄りやら・・・・。
「ぬしの言うことにも一理あるの?わらわも最近は共存とやらを少しは考えておった。」
真っ赤な嘘である。
トモアキの話の最中も方法やらの話はほとんど聞き流し、頭の中では一体この男でどうやって遊ぼうかというようなことばかり考えていた。
そんなこととは気づかず妲己の言葉にトモアキが素直に反応し、喜ぶ。
「本当か!!」
「じゃが・・・・・」

487 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
暗い表情を浮かべながら妲己が続ける。
「一方で人間が家畜にしか見えん時もある。とくに、情や愛やらを捨て、欲ばかりをむさぼる様を見るときなぞは特にの?」
こういう時の妲己の演技は天才的だった。
はたから見れば本当に二つの思いに挟まれ、苦悩しているようにしか見えない。
そして意を決したようにして告げる。
「じゃからお主自身に証明してほしいのじゃ。人間が欲などには負けないということを」
「俺に何をしろと?」
トモアキには妲己の言わんとしていることが伝わらない。
それは妲己の目論見にも気づけないということである。
「つまりお主の提案とやらものんでやるからわらわの提案も聞けということじゃ」
妲己の提案とは・・・
1、 これから一ヶ月間妲己の付き人となり命令には絶対服従する。
2、 その間、淫魔達は集落の者には一切手を出さない
3、 集落の者や恋人には妲己と性交していることは隠す。
4、 さらにその間、自慰は禁止とする。ただし恋人と性交をするのは認める。
5、 一ヶ月後、トモアキが淫欲におぼれていなかった場合、淫魔は奴隷を解放し人類との共存を図る。

という内容であった。
「・・・・いいだろう。その条件聞いてやる。そのかわり約束は必ず守れよ」
「無論じゃ。わらわを信用せい」
こうしてトモアキにとっては地獄の、妲己にとっては面白可笑しい一カ月が始まったのだった。



「まずは風呂じゃ。寝る前には風呂に入らねばの?さっそく用意をせい。」
集落のものへの通達も終わり、自室に戻るなり妲己はとにかくご機嫌な顔を表情を浮かべた。
「・・・・用意と言っても湯はわいているようだし何をすればいいかわからないんだが・・・?」
先ほどこの部屋のすぐそばにあった温泉のような広大な浴室では部下たちが必死で風呂の準備をしていた。
ゆえにトモアキのできるようなことは何もないように思えた。
とはいえトモアキは妲己のにやにやした顔を見る限りあまりいい予感はしていなかった。
「そんなこともわからんのか?しかたないの?全部わらわが教えてやるからようく覚える

488 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
のじゃぞ?」
「す・・・すまない」
「まずはわらわの服を脱がしてくれんかの?」


「脱がっ・・・・・」
トモアキは思わず妲己の体を見てしまう。
細くすらっとした美しすぎるほどのボディライン。
「それとも脱がないで風呂に入れとでも言うのかの?」
自分でも気付かずに妲己の体に見とれていたことに声をかけられトモアキは動揺した。
「じ・・・自分で脱げばいいのでは?」
「・・・できぬ!」
「は?」
「だからできぬのじゃ!わらわは服を着る時も脱ぐときもすべて従者まかせゆえな?
分かったならさっさと服をぬがさぬか!」
自慢にもならないようなことを妲己は自信満々にトモアキに告げた。

そうも自信満々な態度をとられてはトモアキには反論できなかった。
何より絶対服従の身であり、さからうわけにはいかなかった。
渋々、妲己の服を脱がしにかかる。
女性経験がないわけではないとはいえ、恋人ではない女性の服を脱がす、などという行為はトモアキにとっては初めての経験である。
その動きはたどたどしくぎこちない。
一枚・・・また一枚と布が地面へと落ちるたびに妲己の白い肌があらわになっていく。
そのたびにトモアキの目が妲己の体にくぎ付けになりそうになる。
(くそっ何をしているんだ俺は。しっかりしろ)
自分がこのようなことをしているのは平和のため、ましてや自分には愛する女性がいるのだ。
ふらふらしそうになる自分の意思にトモアキは叱咤した。
そんなトモアキの様子を服を脱がさせながら妲己はじっくりと観察する。
(初々しい。実にたまらんの)
顔をそらし、真っ赤にしながら下着を脱がす様が妲己の嗜虐心に油を注ぐ。
今すぐにでもめちゃくちゃにしてやりたいがそれでは興がそがれる。
まずはじっくりゆっくりと・・・・そして・・・
「お・・終わったぞ!」
顔を真っ赤にしながら怒鳴るトモアキの声によって妲己は我に返った。

489 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
「じゃぁこれで風呂にいけるな、俺はもう用済みだろ?」
「何をいっておる?まだじゃ。風呂の前にある程度汚れを落としておいてもらわんとな」
そう、妲己にとって今のはオードブルに過ぎない。
これからが真のメインディッシュなのだ。
「汚れをおとす・・とはまさかタオルで体を拭け、とでもいうのか?」
「少しだけ違うの。タオルではなくぬしの舌でふき取ってもらおうかの?」
「・・・!?」
トモアキの目が驚きで大きく見開かれる。
「じゃからぬしの鼻でわらわの匂いを嗅ぎ、汗臭いと感じたらそこを舌で匂いがなくなるまでなめとるのじゃ。」
淫魔の体液には男を発情されるフェロモンが含まれている。
しかもその効果は淫魔が美しければ美しいほど効果が高い。
おそらく妲己ほどの者ともなれば簡単に男を虜にしてしまうだろう。
妲己の言っていることはトモアキに狂えと言っているようなものである。
「そ・・・そんなことができるか!」
そうでなくてもトモアキはノーマルな性癖の持ち主である。
女性の体をなめまわす、などといった行為がとっさにできるはずもなかった。
だが逆にトモアキ自身も気づかぬうちに妲己も申し出に異常な興奮を覚えているのも事実であった。
その証拠に彼のペニスはその服の中で大きく隆起し、視線も少しずつだがちらちらと妲己の体を盗み見ている。
その心にできた隙間を見逃がしてやるほど妲己は優しい女ではない。
「まぁそう嫌がらんでもよかろうの。今日はさほど暑い日でもなし。
さほど汗もかいとらんからこのくらいで狂ったりはせんじゃろ。それに・・・」
硬直し、直立不動体勢をとっているトモアキに抱きつき、首に手を回し耳元でささやく。
「逆らえば約束を反故にしたとみなしてもいいのじゃぞ・・・?」
これは妲己のもっとも得意な手法の一つであった。
初めは無理やり行い快感を味あわせてやる。
そして徐々に仕方がない、しょうがないからと自分自身に言い訳させずるずる泥沼にはめこむ。
こうやって妲己が心の逃げ道をつくってやるだけで、今までの男はみな陥落していったのだった。
そしてそれは今回も有効なようだった。
「くっ・・・・卑怯な・・・」
妲己に温かく抱きしめられるだけで愛する女性と抱き合う時以上の快感がトモアキを襲っていた。

490 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
(これが、淫魔の体・・・・)
淫魔の体のせいというのもあるのだろうが、それ以上に恋人以外の女性と抱き合っているという異常性、背徳感が知らないうちにトモアキを興奮させていた。
だがその異常性に興奮しているということをトモアキは認めるわけにはいかなかった。
認めてしまえば自分が欲におぼれる人間だということを示してしまうかもしれない。
何より自分がそんな不道徳な人間であるはずがない。
しかし考えれば考えるほど無意識にがんじがらめになるのが背徳感というものである。
色々なものに縛られトモアキは動くことができなくなっていた。
「フハッ。あまり深く考えんほうがいいじゃないかの?ただ無心でわしの指図に従えばいいんじゃ。」
トモアキの心の葛藤を断ち切るように妲己がささやく。
(無心・・・そうだ・・ただ作業だと思って無心に・・・)
解決策を見つけ出したかのようにトモアキの心が動きだす。
「そう・・・それでよい・・初めはわしが誘導してやるからの?」
ねっとりと催眠術にかけるかのようにささやきながら妲己はトモアキの顔を自分の首と肩の間へと誘導していく。
(無心に・・・無心に・・・)
ひたすら考えまい、考えまいとしながらトモアキは妲己の首筋の匂いを嗅ぐ。
「・・・く・・・くぁっ」
女性の体と汗の匂いの入り混じった甘酸っぱい香りがトモアキの鼻腔に侵入する。
それは意識すべてを奪い去るかのような優しく、暴力的な香りだった。
それはどんな女性の秘部よりも淫らな臭いであり、トモアキが今まで感じたことのない欲を呼び覚ましていく。
一度嗅いでしまえば、再び嗅がずにいられない。
その匂いがそのままトモアキの脳を支配し次の行動へと導いていく。
ためらいながらも舌をだし、首筋をなめる。
トモアキの中に汗特有の塩っぽい味と先ほど嗅いだ臭いが口の中にも広がる。
臭いを嗅ぎながら少しずつ舐め進めていく
この行為に対しトモアキはセックス以上の興奮を覚え、我を忘れた。
彼のペニスは痛いほどに勃起し、鼻が臭いを嗅ぎ舌が肌をなめとるたびにで情けなくびくびくと震えていた。
「ほぉ!ぬしは中々素質があるの!」
ゆっくりと確実に臭いの強いほうへと顔を移動させていくトモアキを見て、妲己は感嘆の声を上げた。
「いくらわらわの香が強烈とはいえ普通の者なら最初からこうはならんのにな!ぬしには変態の素養があったと見える・・・・

491 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
と、もう言葉を理解することもできんかの?」
妲己の言葉の通り今のトモアキの頭には妲己の言っていることを理解する能力は備わっていなかった。
ただ頭のどこかで美しい鈴の音のように妲己の声が反響するだけだった。
そしてその美しい声がより一層トモアキの性欲を掻き立て、本能で動く動物へと内面を変化させる。
トモアキの頭がより深い臭いのする場所・・・より美しいと感じ場所へと移動していく。

「おお!まさか、ここまでとはの。さすがのわらわでも予想がつかなかったわ。
普通のやつなら胸のほうにいくんじゃがの?
まったくぬしはわらわを喜ばせるすべを天性で備えとるようじゃの?
ほれ、わらわの腋の臭いをそんなに嗅ぎたいのか?」
トモアキの向かったところは妲己の腋だった。
いとおしそうに腋の臭いを嗅ぎ、頬をこすりつけペロペロと舐める。
もし普段の彼が今の自分をみたなら、恥ずかしくて自殺してしまうだろう。
「まったくまるで豚のようじゃの?浅ましいことこの上ないわ!豚のほうがまだ品位があるというものよ!ほとほとあきれ果てたの!」
呆れたという言葉とは裏腹に妲己も興奮の中にいた。
浅ましい男の姿は却って彼女を興奮させる。
そして興奮しているのはトモアキのほうも同じであった。
深く臭いを嗅ぎ美しい声で罵倒され続けた彼のペニスはいまや射精寸前だった。
まるで臭いを嗅ぐたびに妲己によって鼻を性感帯にされていくかのようであった。
これから先この臭いはヨシアキの脳に烙印のように刻み込まれるだろう。
「さて、もう満足じゃ!もう離れてよいぞ。」
突然妲己がヨシアキを引き剥がそうとする。
それは妲己の戯れであった。
ヨシアキがどんな反応をし、自分にすがりつくのか、それとも射精の許しを請うのか
確かめてみたかったのだ。
そしてその結果は妲己の予想外のものであった。


「落ち着け!落ち着けと言うとるのがわからんのか?」
「はぁっはぁっ、はぁっ」
ヨシアキの動作は止まらない。まるで妲己のすべてを味わいつくさんとする勢いだ。
「まぁどうしてもわらわの体すべてを堪能したいのであれば無理やりにでも押し倒せばよかろう?」

492 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
その言葉にさらにトモアキの目の色が変わる。
押し倒せばすべてを味わってもよいのか。
力で無理やり奪ってもよいのか?
「な・・・・なんじゃ?まさか本当にわらわを?」
(こ・・・・・これは予想外の展開じゃがこれはこれで・・・)
おびえたふりをしながら妲己は心の中でほくそ笑む。
どちらにせよ自分の体におぼれるのであれば構わない。
初日で堕ちるのであればしょせんそれまでの男だったということだ
そんな妲己の思惑は知らず、おびえたような表情の妲己を見てトモアキの嗜虐心が火をつけられる。
この生意気な女の口から嬌声をあげさせてやりたい。
この美しい顔を自分の精液で汚すことができたら・・・。
トモアキの両腕に力がこめられ妲己の体を強くつかむ。
「・・・・!!」
その瞬間、脳裏に恋人の顔が浮かびトモアキはふっと正気にかえる。
(俺はなんと馬鹿なことをっ・・・)
淫魔のフェロモンにあてられていたとはいえ自分は今何をしようとしていたのか。
トモアキは自分が情けなくなり妲己から手を離す。
「・・・すまない・・・・」
「ふん。興がそがれたわ。わらわは風呂にいくからぬしは思い人のところにでも戻っておれ。あと・・・・」
不機嫌そうに言い放ちながら妲己は自室の机から怪しげな丸薬とうがい薬らしきものを取り出し、トモアキに渡す。
「・・・・・これは?」
「ただの精力増強剤じゃ。かならず毎日飲むのじゃぞ。今日は初日ゆえ搾精は勘弁してやるが明日はそうはいかんぞ。
何よりわらわが餓死してしまうからのっ」
というかすでに倒れそうじゃと妲己は小さな声で付け加える。
「わかった。でこっちのは?」
「ただの匂い消しじゃ。そんな淫魔の臭いをぷんぷんさせては集落の者に怪しまれるうえに思い人に愛想を尽かされてしまうと思っての?」
先ほどまでの不機嫌な顔をどこかへ消し去り、ニヤニヤした顔で妲己は告げた。

493 名前:終末の人類[sage] 投稿日:2013/07/01(月) NY:AN:NY.AN ID:3sxUQT+s
「初日で堕ちるかとおもったが意外ともちこたえよったの・・・」
広い浴槽の中で妲己の独り言が響く。
ヨシアキは案外純情な男だ。あんなことがあったすぐ後で恋人で性欲解消などできるはずがないだろう。
いまごろ自分同様ヨシアキも悶々とした夜を過ごしていることだろう。
欲求不満同士明日はどうやって遊ぼうか。
被虐と嗜虐の狭間に立っている彼のことだ、どちらにでも転んでくれるだろう。
自分が悲鳴をあげながら彼に服従してやるのも面白いだろう。
逆に一度徹底的に快楽を教え込んでやるのも悪くない。
「どちらにするかの・・・・・」
万華鏡のような妲己の気分だ。どちらになるかは明日になるまでわからないであろう。

  • 最終更新:2014-09-09 20:30:17

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